グルジア文字の使用地域
グルジア
文字サンプル
(あいうえお)
(かきくけこ)
この文字を使う主な言葉と国
グルジア語(グルジア)
グルジア語は、黒海とカスピ海にはさまれたコーカサス地方の国、グルジアの公用語。 グルジア語の話者数は約410万人で、大半がグルジア国民(グルジア国民の約8割にあたる約390万人)。 残りの人々は、アルメニア、イラン、アゼルバイジャン、トルコ、ロシアなどに住む。
文字のとくちょう
ラテン文字(ローマ字)などと同じく、表音文字のアルファベット (一つ一つの文字が原則として一つの子音または母音という音素を表す)である。
グルジア文字がいつどうやって生まれたかは定かではないが、11世紀に書かれた歴史書は、 紀元前3世紀のグルジア王パルナヴァズが創ったと伝えている。 グルジア文字が記された現存する最古の例は、ベツレヘム(パレスチナ自治区)付近の教会で発見された、 430年頃のものと推定される碑文。
文字の形は、歴史的に二度大きく変化しており、9世紀ごろまでは、「ムルグロヴァニ(丸文字)」、 9世紀から11世紀にかけては「ヌスフリ(目録文字)」と呼ばれる形が用いられた。 11世紀以降、現在までムヘドルリ(戦士文字)と呼ばれる形が使用されている。
現在の「ムヘドルリ」は、38文字からなり(その内5文字は、現在は用いない)、母音字が5字、子音字が28文字である。 完全に1文字が1音に対応していて、大変整った仕組みをもつ(発音とつづりが完全に一致するので、英語のようにつづりで苦労しない)。
大文字と小文字の区別はないが、すべての文字の高さをそろえた字体があり、表題、見出し、看板などで用いられている。
現在用いられるムヘドルリの33文字
აბგდევზთიკლმნოპჟრ სტუფქღყშჩცძწჭხჯჰ
ユニコード割り当て一覧
(10A0-10FF)※下の表がわくだけの表示の場合は、お使いのPCがこの文字に対応していません。
U+ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10A0 | Ⴀ | Ⴁ | Ⴂ | Ⴃ | Ⴄ | Ⴅ | Ⴆ | Ⴇ | Ⴈ | Ⴉ | Ⴊ | Ⴋ | Ⴌ | Ⴍ | Ⴎ | Ⴏ |
10B0 | Ⴐ | Ⴑ | Ⴒ | Ⴓ | Ⴔ | Ⴕ | Ⴖ | Ⴗ | Ⴘ | Ⴙ | Ⴚ | Ⴛ | Ⴜ | Ⴝ | Ⴞ | Ⴟ |
10C0 | Ⴠ | Ⴡ | Ⴢ | Ⴣ | Ⴤ | Ⴥ | Ⴧ | Ⴭ | ||||||||
10D0 | ა | ბ | გ | დ | ე | ვ | ზ | თ | ი | კ | ლ | მ | ნ | ო | პ | ჟ |
10E0 | რ | ს | ტ | უ | ფ | ქ | ღ | ყ | შ | ჩ | ც | ძ | წ | ჭ | ხ | ჯ |
10F0 | ჰ | ჱ | ჲ | ჳ | ჴ | ჵ | ჶ | ჷ | ჸ | ჹ | ჺ | ჻ | ჼ | ჽ | ჾ | ჿ |
文字の書きならべ方
ローマ字などと同じく、左から右に横書きにし、上から下へ行を重ねる。
― | ― | ― | ― | ― | → | |
| | あ | い | う | え | お | . |
| | ||||||
| | か | き | く | け | こ | . |
| | ||||||
↓ | さ | し | す | せ | そ | . |
自分の名前を書いてみよう
例えば「さとし」と書くには、ローマ字と同じように考えればよい。ただしローマ字のように大文字と小文字の区別はない。したがって「SATOSI」のように考える。通常の書体であるムヘドルリ体では次のようになる。
「さ」は「S」が「」、「A」が「」で、「SA」は「」
「と」は「T」が「」、「O」が「」で、「TO」は「」
「し」は「S」が「」、「I」が「」で、「SI」は「」
これらをつづけて「」と書ける。
また、ムルグロヴァニ体では次のようになる。
「さ」は「S」が「」、「A」が「」で、「SA」は「」
「と」は「T」が「」、「O」が「」で、「TO」は「」
「し」は「S」が「」、「I」が「」で、「SI」は「」
これらをつづけて「」と書ける。