土石流(どせきりゅう)による被害
普賢岳の噴火による土石流の被害についてみてみよう。
普賢岳のふん火によって、多くの土砂が山腹にたまりました。たまった土砂は、その後の雨によって土石流となり下流へ流れだしました。
土石流が、石や流木を一気に押し流すそのスピードは想像以上に速く、ときには時速50km以上にもなります。また、直径数メートルにもなる巨石を軽々と動かすなど、すさまじいいりょくです。
平成3年の噴火から、島原地方では、台風による雨のえいきょうも重なって、たびたび土石流が発生しました。火砕流が到達しなかった地域にも土石流は及び、民家や橋、道路、鉄道を押し流し、市街地や耕地を土砂で埋うめつくしました。
左は80m以上もの火山噴出物が積もった上木場地区、この下には約100戸の住宅がうもれている。