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南海トラフ地震とは

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前回の地震の時の土地の変化量から次の地震までの間かくを計算する方法があるそうだ。

「時間予測モデル」で計算してみよう

「時間予測モデル」は、次の地震の発生を予測する方法の一つで、次の地震までの間かくと前回の地震の「すべり量」は比例するという考え方です。このモデルでは、大きな地震の後では次の地震までの間かくが長く、小さな地震の後では間かくが短いということになります。前回の地震の「すべり量」から次に起きる地震の時間が予測されることから、「時間予測モデル」と呼ばれます。

ここでは「すべり量」の代わりに土地の高さの変化「隆起(りゅうき)量」を使って計算します。江戸時代の2つの地震の際の「隆起(りゅうき)量」が、室戸岬の室津港を管理していた港役人の家に伝わる港の水深の記録から推定されています。[港の役人(番役)久保野家の日記から]

南海トラフ地震の時間予測モデル

室津港における南海地震時の隆起量と地震発生間隔との関係

H25 南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)より

室津港(高知県室戸岬)

©松岡明芳CreativeCommonsBY SAWikimediaCommons

町と海面には7~8mもの高低差。江戸時代から地震のたび土地が隆起して港が浅くなって使えなくなり、そのたびに港を掘り下げることをくり返した結果。


高知県室戸岬の室津港での隆起(りゅうき)

くり返す地震隆起(りゅうき)量(m)発生年次の地震までの間かく(年)
宝永(ほうえい)1.8m1707年147年
安政(あんせい)1.2m1854年92年
昭和(しょうわ)1.15m1946年?年

昭和地震の予測計算

次の南海トラフ地震の発生を予測する前に、結果が分かっている前回の昭和地震の場合で試してみましょう。

江戸時代の宝永地震と安政地震から昭和地震の発生を計算してみます。次回発生の予測には、前回と前々回発生のデータを使用します。

予測する地震(次回)→C昭和地震、(前回)→B安政地震、(前々回)→A宝永地震

①A隆起量=1.8m

②A~B発生間かく=147年

③A隆起量(m)÷A~B発生間かく(年)=1.8÷147

④B隆起量=1.2m

⑤B~C発生間かく予測

=B隆起量÷(A隆起量÷A~B発生間隔)=1.2÷(1.8÷147)=98

⑥次回の発生予測

=前回Bの発生+予測発生間かく=1854+98=1952

実際の昭和地震の発生は、1946年なので、予測とは6年(1952-1946=6)の誤差でした。

それでは、この計算方法を使って次の南海トラフ地震の発生を予測してみましょう。

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