地元で八幡山山系278m峰を岩崎山と呼ぶことの傍証としている資料の一つです。
戦前期、市制施行前の八幡町(現近江八幡市)の市街地地図です。岩崎山の南麓に「近江療養院(大正7年開院)」(昭和21年から近江サナトリアム、昭和46年から現ヴォーリズ記念病院、先年県道東に移転)が見え、発行年の見当たらない本図の時期が特定されます。八幡山には、「八幡山(鶴翼山)」との表記が見え、現行地形図の「鶴翼山(八幡山)」の表記とは、括弧書きが逆転しています。また、本丸跡に三角点(285.7)の記載が見えます。
八幡山山系に関しての注目箇所は、八幡山の北東麓に記載のある「岩崎」の地名です。八幡山278m峰直下の東麓に記載されています。この辺りは、岩崎山東麓の大岩(地元で「蛙岩」と呼ぶ)が長命寺街道(現県道26号線)の頭上に迫る場所で、まさに「岩崎」と呼ぶにふさわしい場所です。